無垢フローリングの補修やメンテナンスは一般的な工務店さんではノウハウもないのは仕方がありません。
まして営業の方にその床が無垢フローリングかどうかの判断も難しいのかもしれませんが、そんなときはご相談下さい。
今回の現場は工務店の営業の方が無垢フローリングと分からずに傷や汚れを隠すためにカラーワックスを美装屋さんに依頼したのがトラブルの原因。
こう云った傷は修復不可能で、
こうなるのも仕方がない…とその工務店の営業の方に云われたお施主さんからのご相談で、当然ウチはそれが専門ですので修復可能ですと回答。
しかしすでにカラーワックスが塗布されていたため、先ずは剥離をして、その後研磨、補修を行い、そして再塗装と云った工程になるのですが、ワックス剥離はその工務店さんが自己負担でして頂くことになったのですが…
一応心配だったので、午前中にその工務店さんの職人さんにワックス剥離剤を床に塗って1~2分放置してワックスが浮いてきたらスクレイパーで削る方法をレクチャー。
しかし午後訪れてみると…
剥離剤を直接床にぶちまけてスポンジで擦るという雑な作業。
当然、ワックスの塗膜が剥がれた無垢フローリングに汚れが染み込んで大変なことに。
長靴の足跡やバケツの輪染みなどなど…職人さんは平謝り。
…とここまでは昨日のエコロキアのブログでもご紹介しましたが、正直、営業の方はお施主さんに謝罪することもなく、あくまで「そちらが研磨をすることが前提だからこのクオリティ」と驚きの対応。
まぁ簡単に研磨と云いますが、ワックス剥離剤で溶けた汚れを長時間放置したためかなり奥深くまでシミが出来ており、含水率も4%程度上がっており無垢フローリングも反る寸前。
普通に考えればお施主様に貼り換えを要求されても仕方のないレベルで、普通だったら会社全体で対応しなければならないようなトラブルなのですが…
とりあえずここからはムクリノにバトンタッチ。
先ずは汚れた部分を研磨。
ベルトサンダーとオービタルサンダー、仕上げサンダー…と無垢フローリングが水っ気を吸っているためすぐに目詰まりを起こします。
こんな汚れやシミを丁寧にシミ抜きをして、
研磨をして表面の汚れを少しずつ除去。
そして、ある程度綺麗になったところで塗装開始。
完全に真っ白になるまで研磨をしたいところですが、お施主様が居住中で粉塵も出しにくく、また工期がないので研磨は最低限必要な範囲で。
ここでお施主様が生活しているので、今夜にはこのリビング、廊下、トイレも使用する必要があるため、使用した塗料はBONAドライファストの「プロヴィンシャル」。
3時間で乾燥し、臭いも強くないためこのような居住中の現場に最適な塗料です。
工務店さんが匙を投げた無垢フローリングが少しずつ蘇ります。
塗装前と塗装後ではこんなに違いがはっきりします。
一時はどうなることかと思いましたがお施主様にも喜んで頂き頑張った甲斐があります。
カラーワックスを塗装する前ならこんな大ごとにはならずに軽微な補修と塗装だけで済んでいたのですが、まぁ何はともあれ無事に綺麗に仕上がって本当に良かったです。
無垢フローリングはメンテナンス方法を間違えると大変なことになりますので、先ずはプロにご相談下さいね。